太陽光

1.太陽光のスペクトル

下図は2025年9月22日午前10時30分に大阪市天王寺区にて晴天の太陽光をライトアナライザー LA-106で測定したスペクトルです。

照度は118,575 Lx、放射照度は598.8 W/㎡、PFD(350~800 nm)は2,916 µmol/㎡/s、PPFD(400~700 nm)は2,098 µmol/㎡/sでした。

Richard W. Thimijanらによると、太陽光では照度を54で割ることでPPFDが得られるとされています。ライトアナライザーで測定した照度118,575 lxを54で割ると、PPFDは2,196 µmol/m²/sとなり、実測値の2,098 µmol/m²/sとほぼ一致しています。ただし、Thimijanらの報告は1983年のものであり、この換算係数は当時の太陽光のスペクトル特性を基にした近似値です。そのため、実際の測定条件によっては、換算値と実測値との間にある程度の差が生じる可能性があります。今回、ライトアナライザーLA-106を用いて、測定日時や場所を変えて太陽光を測定し、その測定結果から照度とPPFDの比を求めたところ、約56であることが分かりました。

2.太陽光の色

下図は、太陽光の色度図です。黒十字のマークが色度座標(x=0.3381, y=0.3508)の位置を表しており、ほぼ白色であることが分かります。なお、相関色温度(CCT)は5270Kでした。


非常に古いテレビ番組ですが、『怪傑ハリマオ』の主題歌に「真っ赤な太陽」という言葉が出てきます。また、英語圏の子どもは、太陽を黄色で描くことが多いようです。
太陽光を直接見つめると目に重大な障害を及ぼす恐れがありますので、実際に太陽がどのように見えるのかはよく分かりません。しかし、ライトアナライザーで測定した色度座標を見る限り、太陽光はほぼ白色であると考えられます。

3.ASTM基準太陽光スペクトルとライトアナライザー LA-106の実測値との比較 

ライトアナライザーLA-106による実測スペクトルとASTM G-173の基準太陽光スペクトルを比較しました。


青色で示したLA-106の実測スペクトルと、茶色で示したASTM G173の基準太陽光スペクトル(Global Tilt)は、ほぼ一致しています。なお、太陽光の実測スペクトルは、測定場所、測定時刻、大気中の水蒸気量や微粒子などによって変動します。

ASTM G173の波長と分光放射照度のデータはこちらから入手できます。ただし、波長範囲は280 nm~4000 nmで、280 nm~400 nmの範囲では0.5 nm刻みでデータが収録されています。そこで、ライトアナライザーLA-106の波長範囲である350 nm~800 nmに合わせ、350 nm~400 nmの範囲についても1 nm刻みとなるように、xxx.5 nmの行をすべて削除し、さらに、分光放射照度の単位をmW/m²/nmに変更した表「ASTM G173(350~800 nm)」を作成しました。この表の「Global Tilt」を用いて計算したところ、照度は109,500 lx、PPFDは1,978 µmol/m²/sとなりました。照度をPPFDで割った換算係数は55となりますが、この値は、ライトアナライザーの実測値である56と、Richard W. Thimijanらが示した54のほぼ中間となっています。

4.ASTM基準太陽光スペクトルのエネルギー表示と光子数表示の比較

波長に対して、光のエネルギー(分光放射照度)をプロットするか、光子数(分光光量子束密度)をプロットするかで、下図のようにスペクトルの形状が大きく異なります。光子1個のエネルギーは波長が短いほど大きくなります。そのため、同じエネルギー量の光で比較すると、短波長の光ほど含まれる光子数は少なくなります。



注)元のエクセルデータはここにあります。





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