パソコンのディスプレイ(光の3原色)

 I-O DATA製液晶ディスプレイを12cmの距離で測定しました。
パソコンの色は全画面ツールを用いて、白色、青色、緑色、及び赤色で表示しました。

白色画面

白色光は赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色を組み合わせて生成されていることが分かります。個別に測定した3色の放射照度(IRR、単位:W/㎡) は、青色が0.1715、緑色が0.1871、赤色が0.1691で、これら3色の比率はほぼ1:1:1でした。この結果は、比視感度を考えると、白色を生成するためにRGB各成分のエネルギー(放射照度)の比率を1:1:1にする必要があることを示しているわけではありません。

下図がCIE1931色度図です。緑十字マークが白色のxy座標(x=0.3050, y=0.3106)示しています。 


色を決めるのはxy座標です。このx, y値は以下の三刺激値(X, Y, Z )から算出することができます。波長(通常 360 nm〜830 nm )に対して、人間の標準的な色覚がどのように応答するかを表す 3 つの関数X, Y, Z は以下の式で求められます。

 


ここでS(λ)は実測した分光放射照度(波長λの関数)、xˉ(λ), yˉ(λ)zˉ(λ)は、CIE 1931 標準観測者(2 度視野)の等色関数(colour-matching functions)を 1 nm 間隔で数値化したデータです(ここからダウンロードできます)。上記の式から三刺激値(X, Y, Z)をセクセルを用いて計算した結果(白色は、「White」のシート)から、以下のようにx, y値を求めました。x = X/(X+Y+Z) = 206.1/(206.1 + 209.9 + 259.8) = 0.3050、y = Y/(X+Y+Z) = 209.9/(206.1 + 209.9 + 259.8) = 0.3106ですので、ライトアナライザーの表示値x = 0.3050, y = 0.3106と一致しています。

さてここで、個別に測定した青色、緑色、赤色の3刺激値の合計(3原色を混合)から算出したx, y値が、白色のx, y値(x=0.3050, y=0.3106)と一致するかを検討しました。


先ほどのエクセルのデータから、青、緑、赤のX, Y, Z値をまとめたものが上表です。X, Y, Zについて青、緑、赤の合計からx, y値を計算すると、x = 0.305、y = 0.320となり、白色のx, y値とほぼ一致しました。

 青色画面(IRR=0.1715 W/㎡)


青色画面の色座標はx=0.1528, y=0.0747です。



緑色画面(IRR=0.1871 W/㎡)

緑色画面の色座標はx=0.2915, y=0.6289です。



赤色画面(IRR=0.1691 W/㎡)

赤色画面の色座標はx=0.6342, y=0.3338です。





ブラックライト

 紫外線を照射するブラックライト(Shenzhen ShiWang Technology Co., Ltd.製)のスペクトルを測定しました。









レーザー光

1.レーザー光のスペクトル 
    • 赤色レーザーポインタのスペクトル。
    • 緑色レーザーポインタのスペクトル
上図は、ライトアナライザーによって得られた赤色及び緑色レーザー光の発光スペクトル及び半値幅を示しております。
注)半値幅の計算方法 
ピーク波長の分光放射照度の半分の値(半値)を挟む2点を直性とみなし、その直線の方程式(上向きと下向きの2本)から半値を示す波長を計算で求め、この2つの半値の波長の差から半値幅を求めました。 

半値幅(FWHM)は波長分解能とほぼ同義で、隣接する2つのピークを区別する能力を表します。赤色レーザー及び緑色レーザーとも半値幅が約12nmとなりました。この半値幅はライトアナライザーの仕様書に記載の約12nmと一致します。レーザーポインタは、そのスペクトル線幅がメーカーのカタログによると、0.1nm未満であることから(https://jp.highlasers.com/5mw-red-laser-pointer-635nm-b/)、分光器の波長分解能を測定するための光源として使用可能と思われます。

2.レーザーポインタの連続照射における時間と放射照度の関係

赤色レーザーポインタを連続照射し、時間と放射照度の関係を示したのが下図です。25分(1500秒)の連続照射で放射照度が約半減することが分かりました。









LEDランプ

 (1) LEDランプのスペクトル

(a) 一般照明用LEDランプ

事務所の天井に設置されている一般照明用のLEDランプのスペクトルです。600 nm付近の黄色のピークより450 nm付近の青色のピークのほうが高くなっています。


(b) 植物育成用LEDランプ

植物育成用LEDランプ(プラントフレック電球色)のスペクトルです。照明用のLEDランプと異なり、600 nm付近のピークが高く450 nm付近のピークが低くなっています。

光合成にはクロロフィル(葉緑素)が関与していますが、赤色(660nm近辺)と青色(450nm近辺)に二つの吸光ピークがあり、この波長が光合成に特に有効であることが知られています。また、科学技術・学術政策局政策課資源室の研究によると、植物の健全な生育にはこの赤色光と青色光がバランスよく配合されていることが大切で、光量子束密度の単位で赤色と青色の比率が10:1あるいは5:1が適切なようです。

(2) LEDランプの光量と時間の関係

下図は、人工気象器(LPH-411PFDT-S)に内蔵された植物育成用LEDランプの照度を点灯直後から10秒間隔で測定したものです(測定機器はライトアナライザー LA-105)。

照度は時間と共に低下し、一定値に達するのに約1時間を要しました(照度低下は約6)。従って、LEDランプの照度を正確に測定するためには、1時間以上のウォーミングアップ時間が必要であることが分かります。この照度低下はLEDの出力が温度上昇により低下するためと考えられています。

炎色反応(原子発光スペクトル)

 化学の実験で有名な炎色反応ですが、目で見た色だけでなく、発光スペクトルを測定することにより理解が深まります。アマゾンで販売されている炎色反応キット(実験くん No.60 炎色反応キット)を用い、炎から水平方向約10cmの距離にライトアナライザーのセンサーを置いてナトリウムとカリウムの原子発光スペクトルを測定しました。

 (1)  塩化ナトリウム(NaCl)

ナトリウムの原子発光のピーク波長は文献値では589.0nm及び589.6 nmの2本ですが、ライトアナライザーでは588 nmの1本だけです。

(2) 塩化カリウム(KCl)


カリウムの原子発光も文献では766.5nmと769.9nmに2本のピーク(ピーク間隔3nm)がありますが、ライトアナライザーではその平均値のピーク波長である768nmの1本のピークが得られております。これは、ライトアナライザーの波長分解能が12nmであるため、3nm間隔の2つのピークを区別できないためです。


太陽光のスペクトル

下図は202597日午前9時に日本医化器械製作所本社(大阪市天王寺区)にて晴天の太陽光をライトアナライザー LA-106で測定したスペクトルです。

照度は118,575 Lx、放射照度は598.8 W/㎡、PFD(350~800 nm)は2,916 µmol/㎡/s、PPFD(400~700 nm)は2,098 µmol/㎡/sでした。

Richard W. Thimijanらによると、太陽光では照度を54で割るとPPFDが得られるとのことです。ライトアナライザーの照度118,575 Lxを54で割るとPPFD値として2,196 µmol/㎡/sが得られ、実測値の2,098 µmol/㎡/sとほぼ一致しています。しかしながら、Thimijanらの報告は1983年と古く、当時は照度と光量子束密度を別々の機器で測定していたと考えられますので、この換算の精度は低かったと思われます。一方、ライトアナライザーでは、照度と光量子束密度をこれ1台で同時に測定できるため、この両者間の比例定数は正確に求められると考えます。したがってライトアナライザーの測定結果を用いて(118,575÷2,098=56.5)、照度を56.5で割ってPPFD値を求めるほうが正確かと思われます。

Loggingによる連続測定

ライトアナライザーのLogging機能を用いることにより、連続測定が可能です。
タッチパネルの歯車のアイコン(オプション)の左の「Logging」を押すと以下の表示が現れます。


ここで、測定時間(間隔)と繰返回数を設定します。ライトアナライザー本体でLoggingを行う場合、測定時間は10秒~24時間、繰返回数は1回~9999回です。パソコンでもLogging機能が使用でき、最小測定時間は1秒とライトアナライザー本体の10秒と比べて短いですが、長期間の測定にはあまりお勧めできません。

※SDカードに記録される日時は、測定開始日時に測定時間(間隔)を順次加算して算出しているため、内部時計の時刻とずれが生じることがあります。