(1) LEDランプの分光放射照度スペクトル
(a) 一般照明用白色LED直管ランプ
事務所の天井に設置されている一般照明用のLEDランプ(メーカー名不明)のスペクトルです。600 nm付近の黄色のピークより450 nm付近の青色のピークのほうが高くなっています。
(b)一般照明用電球色LED電球
パナソニック製電球色LED電球(LDA7LGSK6F)を光源から約30cmの距離で測定したスペクトルです。青色の波長のエネルギーがかなり小さいため、橙色に見えます。
(b) 植物育成用LEDランプ
植物育成用LEDランプ(プラントフレック電球色)のスペクトルです。照明用のLEDランプと異なり、600 nm付近のピークが高く450 nm付近のピークが低くなっています。
光合成にはクロロフィル(葉緑素)が関与していますが、赤色(660nm近辺)と青色(450nm近辺)に二つの吸光ピークがあり、この波長が光合成に特に有効であることが知られています。また、科学技術・学術政策局政策課資源室の研究によると、植物の健全な生育にはこの赤色光と青色光がバランスよく配合されていることが大切で、光量子束密度の単位で赤色と青色の比率が10:1あるいは5:1が適切なようです。
(2) 分光放射照度と分光光量子束密度のスペクトルの比較
下図は、照明用白色LEDランプの分光放射照度と分光光量子束密度のスペクトルを比較したものです。左軸(mW/m²/nm)の青色の線が分光放射照度、右軸(µmol/m²/s/nm)の赤色の線が分光光量子束密度です。分光放射照度では450 nm付近の青色光が突出して見えますが、分光光量子束密度(赤色の線)では、450 nm付近のピークと600 nm付近のピークはそれほど違いがありません。植物研究では、エネルギー(分光放射照度)ではなく、光子数(光量子束密度)を評価しますので、照明用白色LEDでは特に青色の光量が高いわけではありません。
(3) LEDランプの光量と時間の関係
下図は、人工気象器(LPH-411PFDT-S)に内蔵された植物育成用LEDランプのPPFDを点灯直後から10秒間隔で測定したものです(測定機器はライトアナライザー LA-105)。
PPFDは時間と共に低下し、一定値に達するのに約1時間を要しました(PPFD低下は約5%)。したがって、LEDランプの光量(PPFDや照度など)を正確に測定するためには、
1時間以上のウォーミングアップ時間が必要であることが分かります。この光量低下はLEDの出力が温度上昇により低下するためと考えられています。




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